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【歴史編】想いをカタチに、そして未来の問題を未然に防ぐデザインへ

この記事の目次

こんにちは、株式会社DIANT代表の三宅です。

いつもDIANTの活動に関心をお寄せいただき、本当にありがとうございます。前回のブログ記事「DIANTの本質編」(もし、まだお読みでなければ、ぜひそちらもご覧いただけると嬉しいです!)では、私たちが大切にしている考え方や、目指している社会についてお話しさせていただきました。

今回はそれに続いて、「歴史編」として、DIANTがどのようにして生まれ、どんな道のりを歩んできたのか、そして、なぜ現在のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)や会社の体制に至ったのか、その背景にあるストーリーを少し詳しくお話しできればと思います。

私たちの歩みを知っていただくことで、DIANTがご提供したい価値や、お客様とどのように関わっていきたいのか、より深くご理解いただけるきっかけになれば幸いです。少し長くなるかもしれませんが、どうぞお付き合いください。

【本質編】なぜDIANTは「問題解決のデザイン」を目指すのか?

DIANTの本質部分を解説しています。

創業期:純粋な想い「人の為のデザインをしたい」

株式会社DIANTの物語は、2014年に始まりました。当時はまだ個人事業主としての一歩を踏み出したばかり。 大きなオフィスも、たくさんの仲間もいませんでしたが、想いだけがありました。 それは、「人の為になるデザインをしたい」「お客様が大切にしている想いを、デザインの力でしっかりと貫き通したい」という、とてもシンプルで純粋な気持ちです。 デザインというと、どうしても見た目の美しさや格好良さが注目されがちですが、私が本当にやりたかったのは、それだけではありませんでした。 デザインを通じて、情報をもっと「見やすく、わかりやすく」整理し、それを「本当に必要としている人へ、きちんと届けたい」。 そんな想いが、活動の原動力でした。 創業当時に掲げていたコンセプトメッセージが、今も手元に残っています。当時の想いを振り返る意味で、ご紹介します。

【当時のコンセプトメッセージ文】
私達はデザインで社会に創造性と楽しさを広め、より使い易さ、分かり易さ、楽しみやすさを追求することで
お客様と共に成長していける環境作り、機会作りを目指して参ります。
私達のデザインは従来のプロダクトデザインなどの物やサービスだけの枠に囚われず、
人々の成長や社会の発展の機会や環境もデザインして参ります。
作り上げたデザインには終わりや完成はありません。
時代と共にニーズや感性は変化して行きます。私達が人と社会との結びつきで成長するのと同様にデザインも成長し進化し続けます。
私達が呼ぶデザインにはそういった想いを込めて一つ一つを作り上げていきます。

今読み返すと、抽象的な部分もあります。でも、デザインを単なる「モノ作り」ではなく、もっと広い意味での「環境作り」や「機会作り」と捉え、お客様や社会と共に成長していきたいという根本的な想いは、この頃から全く変わっていません。 デザインは常に進化し続けるものであり、そこに終わりはない、という考え方も、現在の私たちの活動にしっかりと息づいています。

もうひとつあった、DIANTの由来

ちなみに、「DIANT(ディアント)」という社名には、「貫く(Di)」と「~する人(ant)」という意味のギリシャ語と英語を組み合わせ、「お客様の想いを貫く人でありたい」という願いを込めた、ということは以前にもお話しさせていただきました。 実は、この社名にはもう一つ、創業当時に考えていた意味合いがあったんです。それは、
  • Design (デザイン)
  • Improve (改善する)
  • Achievement (達成する)
  • Grant (叶える)

これらの頭文字や一部を組み合わせた造語としての意味です。

つまり、「デザインの力で、現状をより良く改善し、お客様が目指す目標の達成をお手伝いし、その先にある理想や夢を叶える存在でありたい」という想いを込めていました。
「想いを貫く」という意志と、「お客様の成功を具体的にサポートする」という行動。

この二つの意味が重なり合って、DIANTという名前は生まれました。
創業時のこの想いもまた、今の私たちのミッションである「ソリューションデザイン」の考え方に繋がっています。

3年目~:「お客様の想いをカタチにする」ということ

※2018年頃の当時の自社看板

創業から数年が経ち、少しずつお客様とのご縁が広がっていく中で、私は改めて「お客様の想いをカタチにする」ことの大切さを実感するようになりました。 お客様は、それぞれに熱い想いや、素晴らしい価値、ユニークな強みを持っていらっしゃいます。 しかし、それが目に見える「カタチ」になっていないと、なかなか周りの人には伝わりません。 その「カタチ」にするお手伝いこそが、私たちデザイナーの重要な役割なのだと、日々の仕事を通して強く感じるようになったのです。 そして、「カタチにする」と言っても、その方法は一つではありません。 最初は、ロゴマークや名刺、パンフレット、Webサイトといった、いわゆる基本的なデザイン制作が中心でした。 しかし、お客様の想いをより効果的に、様々な場面で伝えていくためには、それだけでは足りないことに気づき始めます。 「イベントで配るオリジナルのグッズを作りたいんだけど…」 「スタッフでお揃いのTシャツを作って、一体感を高めたいんだよね」 「お店の看板、もっと私たちのこだわりが伝わるようにできないかな?」 お客様から寄せられるご要望は、実に多岐にわたりました。ノベルティグッズ、アパレル製品のデザイン・制作、店舗やオフィスの看板デザイン・施工…。私たちは、お客様の「想いをカタチにしたい」というニーズに応えるため、一つひとつ新しい分野に挑戦し、対応できるデザインの幅を広げていきました。 この時期は、お客様のご要望に応える形で、サービスが「横」に広がっていったフェーズと言えるかもしれません。様々な媒体のデザインを手がけることで、表現の引き出しは増えましたが、同時に、ある大切なことに気づき始めていました

「価値をカタチに」~LIGHT THE VALUE~ の誕生

様々な「カタチ」を作るお手伝いをする中で、ふと疑問が湧いてきました。 「ただ言われたものをカタチにするだけで、本当にお客様の為になっているのだろうか?」 「もっと根本的に、お客様が持つ『価値』そのものに光を当てなければ、意味がないのではないか?」 どんなに美しいデザイン、どんなに凝った制作物を作っても、その根底にあるお客様自身の「価値」が明確でなければ、それは表面的な装飾に過ぎず、本質的な魅力は伝わりません。 そして、その価値がきちんと伝わらなければ、本当にそれを必要としている人に届けることはできません。 この気づきから生まれたのが、現在のDIANTのキャッチコピーでもある「LIGHT THE VALUE」という言葉です。 直訳すると「価値を照らす」という意味ですが、ここには、デザインの力で、お客様自身もまだ気づいていないかもしれない隠れた価値や、言葉にできていない想いに光を当て、それを明確な「カタチ」にして、世の中に届けていく、という私たちの決意が込められています。 ただ「モノ」を作るのではなく、お客様の「価値」に焦点を当て、それをデザインによって輝かせる。この考え方が、DIANTのサービスの中核を成すようになっていきました。

デザインをする前の「準備」の重要性

「お客様の価値を照らす」という視点を持つようになると、デザインの仕事の進め方にも変化が訪れました。

以前は、お客様から「こんなパンフレットを作りたい」「Webサイトをリニューアルしたい」というご依頼があれば、すぐに具体的なデザイン制作に取り掛かることが多かったのですが、次第に「その前に、もっと大切なことがあるのでは?」と感じるようになったのです。

それは、デザインに入る前の「準備段階」=「ブランディング」です。
お客様である事業者や会社が、

  • 自分たちの一番の強みは何なのか?
  • 他社とは違う、独自の魅力はどこにあるのか?
  • どんなお客様に、何を届けたいのか?
  • 将来、どんな会社になっていきたいのか?

これらの問いに対して、明確な答えを持っている(=言語化できている)状態が、デザインを進める上での理想です。

なぜなら、デザインとは、これらの「核」となる想いや価値を、視覚的に表現する手段だからです。
しかし、多くのお客様とお話しする中で、この「準備段階」が、意外なほどできていない、あるいは非常に漠然としているケースが多いことに気づきました。

素晴らしい技術やサービス、熱い想いをお持ちなのに、それを明確な言葉で説明できなかったり、社内での認識がバラバラだったりするのです。

この「核」が曖昧なままデザイン制作を進めてしまうと、どうなるか?

  • 担当者の好みや、その時の流行に流されてしまう。
  • 結局、何を一番伝えたいのか分からない、ぼんやりとしたデザインになってしまう。
  • 時間とお金をかけたのに、期待した効果が得られない。

私たちは、デザインとブランディングは、車の両輪のようなものであり、互いに深く結びついている(比例している)と考えるようになりました。

しっかりとしたブランディングという土台があってこそ、デザインはその力を最大限に発揮できるのです。

逆に言えば、土台がぐらついていては、どんなに立派な建物を建てようとしても、うまくいきません。
この気づきは、私たちの仕事の進め方を大きく変えるきっかけとなりました。

5年目~:「良さ」があるのに知られないもどかしさ

ブランディングの重要性を認識するようになると、世の中の多くの企業、特に私たちがお付き合いさせていただくことの多い中小企業の皆様が、非常にもったいない状況にあることに気づき始めました。

素晴らしい技術を持っている。地域に根差した誠実な仕事をしている。お客様からの評判も良い。…にもかかわらず、自社の「良さ」をうまく言語化できていない、あるいは効果的に発信できていないために、その価値が世の中に十分に知られていないのです。

これは、単に「もったいない」というだけでなく、深刻な「機会損失」につながっています。

  • もっと多くの人に知られていれば、獲得できたはずの顧客を逃している。
  • 自社の魅力が伝わっていれば、応募してくれたはずの優秀な人材を採用できていない。
  • 本来の価値が伝わっていれば、もっと高く評価されたはずなのに、価格競争に巻き込まれている。
そして、この「機会損失」が積み重なると、やがて経営上の「危機」として表面化してきます。 売上が伸び悩む、人手不足が深刻化する、利益率が低下する…。そうなって初めて、慌てて問題解決に着手するという、負のスパイラル、悪循環に陥ってしまっている会社を、私たちは少なからず目の当たりにしてきました。 その状況を見るたびに、「もっと早く、何かできることがあったのではないか…」「問題が起こる前に、手を打てなかったのだろうか…」という、もどかしい気持ちが募っていきました。

「しなくていい施策」もある? 問題を未然に防ぐデザインへ

問題が表面化してから、慌ててその対策を打つ。 例えば、「売上が落ちたから、急いで新しいチラシを作ろう」「人手が足りないから、とりあえず求人広告を出そう」…。 もちろん、目の前の問題に対処することは必要です。しかし、私たちは次第にこう考えるようになりました。 「もしかしたら、これらの施策は、本来しなくてもよかったことなのかもしれない」 もし、もっと早い段階で、自社の価値を明確にし、それを効果的に伝えられていたら? もし、問題が起こる前に、その原因となる根本的な課題に気づき、手を打てていたら? そう、私たちが必要だと感じ始めたのは、「問題が起こってから解決するデザイン」だけではなく、「そもそも問題が起こらないように、未然に防ぐためのデザイン」だったのです。 問題解決の最上位にあるのは、「問題が起きないこと」ではないでしょうか。 病気になってから治療するよりも、病気にならないように予防する方が、ずっと良いですよね。企業経営も同じです。 例えば、事業者が陥りがちな課題として、以下のようなものが挙げられます
  1. 「売上を伸ばしたい」
    1. → なぜ売上が伸び悩んでいるのか? そもそも自社の価値がターゲット顧客に正しく伝わっているか? 価格設定は適正か? 売上増に伴う体制(人員など)は整っているか?(ブランディング×デザインによる価値訴求、ターゲット設定の見直し)
  2. 「求人を集めたい」
    1. → なぜ人手不足なのか? 会社の魅力や働く環境が、求職者に魅力的に伝わっているか? そもそもどんな人材に来てほしいのか明確か? 離職率が高い根本原因はないか?(ブランディング×デザインによる採用コンセプト策定、魅力的な情報発信)
  3. 「生産性を上げたい」「社内のDX化を図りたい」
    1. → なぜ生産性が低いのか? DX化の目的は何か? 導入するツールやシステムは、自社の業務プロセスや企業文化に合っているか? 従業員への理解や協力体制は?(ブランディングに基づく目的の明確化、社内コミュニケーションデザイン)
  4. 「新製品・新サービス・新事業を開発したい」
    1. → その新しい挑戦は、自社の強みや理念に基づいているか? ターゲット顧客のニーズを捉えているか? 市場での競争優位性は?(ブランディングに基づく事業コンセプト開発、マーケティング戦略立案支援)

これらの課題に対して、場当たり的な施策を繰り返すのではなく、まず自社の「核」となるブランディングを見つめ直し、そこから一貫した戦略に基づいてデザイン(=具体的な解決策の実行)を行うこと。

それが、問題を根本から解決し、さらには将来の問題を未然に防ぐための、最も効果的なアプローチだと確信するに至りました。

未然に防ぐ鍵は「ブランディング」にあり

ここまでお話ししてきたように、企業の様々な課題、一見するとバラバラに見える問題も、その根っこをたどっていくと、実は「ブランディング」に行き着くことが非常に多いのです。

ブランディングとは、言い換えれば「会社としての大きな指針(コンパス)を持つこと」です。

  • 自分たちは何者で、どこへ向かうのか? (Who / Where)
  • そのために、何を大切にし、どう行動するのか? (What / How)
  • 誰に対して、どんな価値を提供するのか? (Whom / Why)

この指針が明確であれば、日々の経営判断や事業活動において、「進むべき方向性」が定まります。

道に迷うことが減り、無駄な寄り道や、間違った方向への投資(=問題の種)を避けることができます。
先ほど挙げた課題とブランディングの関連性を、もう少し具体的に見てみましょう。

  • 売上向上: ブランディングによって自社の価値とターゲットが明確になれば、的外れな販促活動や価格競争を避け、本当に価値を感じてくれる顧客に効果的にアプローチできます。
  • 人材採用: 会社の理念やビジョン、働く魅力がブランディングによって言語化・視覚化されれば、それに共感する人材が集まりやすくなり、ミスマッチによる早期離職といった問題を防げます。
  • 生産性向上・DX化: ブランディングで会社の目指す姿が明確になっていれば、「何のために生産性を上げるのか」「DXで何を実現したいのか」という目的がはっきりし、手段(ツールの導入など)が目的化することを防げます。
  • 新規事業: 自社の強みや価値観という揺るぎない軸(ブランディング)があれば、市場の変化に対応しつつも、自社らしさを失わない、持続可能な新規事業を展開できます。
このように、しっかりとしたブランディングは、あらゆる経営課題に対する「予防策」として機能するのです。 そして、この明確になった「ブランディング(=進むべき方向性、価値)」を、具体的な「デザイン(=見えるカタチ、伝わる表現)」に落とし込み、実行していくこと。 この掛け合わせ、『ブランディング × デザイン』こそが、私たちが考える『ソリューションデザイン』の基本的な図式です。単に問題を解決するだけでなく、問題が起こりにくい、強くしなやかな会社づくりをサポートする。 それが、DIANTが目指すデザインのあり方です。

DIANTができること:未来を創るお手伝い

これまでの歩みの中で、私たちが培ってきた経験と、辿り着いた考え方。

それらを踏まえて、今のDIANTがお客様に提供できる価値は、大きく分けて以下の3つになります。

  1. 貴社の「核」を見つけ、言葉とカタチにするお手伝い(言語化・視覚化支援)
    1. これが、私たちの「ブランディング策定」サービスです。
      丁寧なヒアリングと分析を通じて、お客様自身も気づいていないかもしれない強みや価値、目指すべき未来像を一緒に見つけ出し、明確な言葉(ブランドコンセプト)と、それを象徴する視覚イメージ(ブランドイメージ)へと落とし込みます。貴社だけの「羅針盤」を作るプロセスです。
  2. 明確になった想いや価値を、伝わるデザインで表現するお手伝い
    1. ロゴマーク、Webサイト、会社案内、パンフレット、名刺、その他各種販促ツール…。
      ブランディングで定めた「核」に基づき、一貫性のある「シンプル&スタイリッシュ」なデザインで、貴社の想いや価値を、ターゲット顧客に効果的に伝わる「カタチ」にしていきます。これが私たちの「デザイン制作」サービスです。
  3. 『ブランディング × デザイン』で、コストを下げ、パフォーマンスを引き上げるお手伝い
    1. ブランディングによって進むべき道が明確になれば、無駄な施策や迷走を防ぎ、経営資源(時間、お金、労力)の浪費という「コスト」を削減できます。
    2. そして、一貫性のあるデザインによって、ブランドイメージが効果的に浸透し、顧客からの信頼や共感が深まれば、事業活動全体の「パフォーマンス」は向上します。
    3. この一連のプロセスをワンストップで提供することで、コミュニケーションロスを防ぎ、迅速かつ効率的な展開を可能にし、お客様の負担を軽減します。
私たちが考える『ソリューションデザイン』は、単に目の前の問題を解決することだけを目指しません。その先にある、問題がそもそも起こりにくい、強くしなやかな会社づくりをサポートし、お客様が自信を持って大きな目的に向かって進める体制を整えること。それこそが、DIANTがお手伝いしたいことです。

最後に

創業から今日まで、様々な経験と学びがありました。そのすべてが、今のDIANTの血肉となっています。

「人の為のデザインをしたい」という創業時の純粋な想いは、紆余曲折を経て、「ブランディングを通じてお客様の価値を照らし、デザインによって未来の問題を未然に防ぐ」という、より具体的で、より本質的な使命へと進化してきました。

この歴史編を通して、私たちがどのような想いで日々お客様と向き合い、どのような価値を提供しようとしているのか、少しでも感じ取っていただけたなら、これほど嬉しいことはありません。

もし、貴社が今、何かしらの課題を抱えていらっしゃるなら、あるいは、もっと自社の価値を高め、未来に向けて力強く歩んでいきたいとお考えなら。ぜひ一度、私たちDIANTにお声がけください。

貴社の「歴史」と「未来」に、私たちがデザインで貢献できることが、きっとあるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。
弊社にご興味がございましたら、ぜひ以下のリンクもご確認ください。

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