この記事の目次
その事業計画、”砂上の楼閣”になっていませんか?
新たな事業計画の策定に胸を膨らませる時ってありますよね。
しかし、その輝かしい計画を立てる前に、一つだけ、どうしても確認していただきたいことがあります。
それは、会社の”土台”となる『ブランド力』は、果たして健康な状態にあるか?ということです。
私たちが年に一度、健康診断で自身の体の状態を客観的にチェックするように、会社もまた、定期的にその根幹をなす「ブランド」の健康状態を、客観的に把握する必要があります。
なぜなら、ブランド力という土台が弱く、砂上のようにもろい状態では、どんなに立派な事業計画(楼閣)を立てても、売上、採用、組織のあらゆる面で、思うような成果は決して得られないからです。
この記事は、新年度や事業の大きな節目に、自社のブランド力を客観的に評価できる【パーフェクトチェックリスト30】です。 ぜひこのページをブックマークしていただき、年に一度の「ブランド健康診断」として、貴社の未来のために、じっくりとご活用ください。
【第一章】理念・ビジョン編(会社の“魂”の健康診断)
―私たちの「存在意義」と「進むべき道」は、明確で、力強いか?―
ここでは、企業の全ての活動の源泉となる、「魂」の状態をチェックします。
この部分が弱っていると、他の全てがうまく機能しません。
□ 1. 会社の「ミッション(使命)」を、社長自身が淀みなく、情熱を持って語れるか?
(「何のために、我々は存在するのか」という問いへの、揺るぎない答えです)
□ 2. 会社の「ビジョン(5年後の理想像)」は、具体的で、社員が聞いてワクワクするものか?
(売上目標だけでなく、「社会からどんな存在だと言われたいか」が描かれているかが重要です)
□ 3. 会社が大切にする「バリュー(価値観)」は、3〜5つ程度の、覚えやすい言葉に明確化されているか?
(「誠実」「挑戦」など、日々の判断の拠り所となる行動指針です)
□ 4. 社員は、自社の「他社には負けない強み」を3つ、自分の言葉で自信を持って語れるか?
(社長だけでなく、現場の社員が語れてこそ本物です)
□ 5. 私たちが最も喜ばせたい「理想のお客様(ペルソナ)」像は、社内で具体的に共有されているか?
(「全てのお客様」ではなく、「この人のために」という想いが、ブランドを強くします)
□ 6. 経営判断に迷った時、会社の理念やビジョンが、最終的な「判断基準」として機能しているか?
(「理念に立ち返れば、答えはAだ」という議論がなされているでしょうか)
□ 7. 社員は、自社の事業が「社会の役に立っている」と、心から実感できているか?
(この実感が、仕事への誇りとモチベーションの源泉です)
□ 8. 採用面接の場で、自社の理念やビジョンを候補者に魅力的に語り、共感を呼べているか?
(理念への共感なき採用は、ミスマッチの始まりです)
□ 9. 会社の「創業ストーリー」や、商品開発の裏話などを、生き生きと語れる社員がいるか?
(物語は、人の心を動かす最も強力なツールです)
□ 10. 社長自身、自社の「理念」や「ビジョン」に、今も創業時のように心から情熱を燃やしているか?
(社長の情熱こそが、ブランドの最大のエンジンです)
【第二章】デザイン・視覚編(会社の“顔”の健康診断)
―私たちの「見た目」は、信頼と価値を正しく伝えているか?―
会社の「魂」は、目に見える「顔」を通じて、初めてお客様や社会に伝わります。
その「顔」の健康状態をチェックしましょう。
□ 11. ウェブサイト、会社案内、名刺で、使われているロゴの色や形、比率は完全に一致しているか?
(少しのズレが、「細部にこだわらない会社」という印象を与えます)
□ 12. ウェブサイトは、スマートフォンで見た時に、文字や画像が崩れず、ストレスなく快適に閲覧できるか?
(スマホ対応は、もはやマナーです。見にくいサイトは、存在するだけで機会損失です)
□ 13. ウェブサイトで使われている写真は、プロが撮影した、清潔感と独自性のあるものか?
(安易なフリー素材ばかりでは、「その他大勢」の印象から抜け出せません)
□ 14. 会社のロゴは、10年後も通用するような、流行り廃りのない、古さを感じさせないデザインか?
(頻繁な変更は、ブランド資産の蓄積を妨げます)
□ 15. 会社案内や提案資料のデザインフォーマットは、全社で完全に統一されているか?
(担当者ごとにバラバラでは、組織としての一体感も、お客様からの信頼も得られません)
□ 16. お客様に送る封筒や、製品の梱包は、会社の“らしさ”が伝わるデザインになっているか?
(お客様との重要な接点です。ただの事務用品になっていませんか?)
□ 17. オフィスや店舗のエントランスは、お客様を気持ちよく、そして誇らしく迎えられるよう整えられているか?
(物理的な空間は、会社の文化を雄弁に物語ります)
□ 18. 会社のブランドカラー(キーカラー)は明確に決められ、効果的に使用されているか?
(色は、言葉以上にブランドイメージを記憶させる力を持っています)
□ 19. プレゼン資料やウェブサイトで、使用するフォント(書体)に、基本的なルールはあるか?
(フォントの統一は、プロフェッショナルな印象を与えるための基本です)
□ 20. 社員は、自社の名刺やウェブサイトを、自信と誇りを持ってお客様に見せることができているか?
(社員が誇れない「顔」では、お客様の心も動きません)
【第三章】コミュニケーション編(会社の“言葉と行動”の健康診断)
―私たちの「メッセージ」と「振る舞い」は、理念と一致し、一貫しているか?―
ブランドは、日々のコミュニケーションの積み重ねによって築かれます。
言葉と行動の健康状態をチェックしましょう。
□ 21. お客様へのメールの文面や署名に、担当者ごとの大きなバラつきはないか?
(会社としての「品格」が問われる部分です)
□ 22. 電話応対の第一声や言葉遣いに、全社で統一された基本的なルールはあるか?
(声も、会社の重要な「顔」の一部です)
□ 23. ウェブサイトのブログや導入事例は、定期的(最低でも季刊、できれば月次)に更新されているか?
(更新の止まったサイトは、「活気のない会社」という印象を与えます)
□ 24. 提案書や見積書の提出スピードは、顧客の期待に常に応えられているか?
(スピードも、重要なブランド体験の一部です)
□ 25. 会社のキャッチコピーやタグラインは、社員全員が暗唱できるほど浸透しているか?
(社員が語れない言葉は、お客様にも届きません)
□ 26. 顧客からのクレームや要望に対して、誠実かつ迅速に対応するための、明確な仕組みとルールがあるか?
(ピンチの時の対応こそ、ブランドの真価が問われます)
□ 27. 求人広告の文章は、ありきたりな言葉ではなく、自社の理念や文化が伝わる、独自の言葉で書かれているか?
(求める人材に響く言葉を選べていますか?)
□ 28. 社内会議の資料や報告書のフォーマットは、部署間でできる限り統一されているか?
(社内のコミュニケーション効率も、ブランド力に影響します)
□ 29. 社長が社員に語るメッセージと、お客様に語るメッセージに、矛盾やズレはないか?
(社内と社外へのメッセージの一貫性は、信頼の土台です)
□ 30. お客様から「〇〇社さんらしいね」と言われるような、特徴的で、記憶に残る行動やサービスがあるか?
(これこそが、他社にはない、強力なブランドの証です)
【診断結果】あなたの会社の『ブランド力』健康状態は?
お疲れ様でした。30の質問のうち、いくつに自信を持って「YES」とチェックを付けられたでしょうか?
チェックが【25~30個】:“ブランド健康優良児”です!
- 診断: 素晴らしい状態です。貴社のブランドは、明確な意志を持ち、一貫性のある力強いメッセージを社内外に発信できています。それは、ビジネスを力強く推進する、かけがえのない無形資産となっています。
- 次のアクション: 現状に満足せず、時代の変化や会社の成長に合わせて、微調整を続けることが大切です。ぜひ、年に一度の定期的な診断を続け、その素晴らしい健康状態を維持してください。
チェックが【15~24個】:“要注意”、生活習慣の見直しが必要です。
- 診断: 良い部分もたくさんありますが、いくつかの弱点や、社内外での一貫性の欠如が、気づかぬうちに機会損失を生んでいる可能性があります。「中身は良いのに、なぜか正当に評価されない」というジレンマに陥りがちな状態です。
- 次のアクション: チェックが付かなかった項目をリストアップし、課題の優先順位をつけましょう。特に【第一章:理念・ビジョン編】の項目は、他の全ての土台となるため、この機会に重点的に見直すことを強くお勧めします。
チェックが【0~14個】:“専門医”による精密検査を推奨します。
- 診断: ブランド力が、経営の大きな“ボトルネック”になっている危険性が非常に高い状態です。売上、採用、組織力、あらゆる面で、会社が本来持つポテンシャルを発揮できていない可能性があります。
- 次のアクション: 付け焼き刃の小手先の改善では、根本的な解決は難しいかもしれません。一度、ブランディングの専門家と共に、会社の「魂」となる理念の再定義から、デザイン、コミュニケーション戦略まで、総合的な精密検査と、抜本的な治療計画を立てることを強く推奨します。
定期的な“健康診断”で、会社の未来を健やかに
ブランド力は、一度作れば終わり、というものではありません。
人の健康と同じで、会社の成長や市場環境の変化に合わせて、常にその状態に気を配り、メンテナンスし、より強く育てていく必要があります。
このチェックリストが、貴社の経営の傍らにそっと置かれ、未来への航路を定期的に照らし出す「頼れる参考書」となることを、心から願っています。
もし、今回の診断結果を見て、
「何から手をつければいいか、具体的な優先順-位が分からない」
「専門医の客観的な視点で、より深い精密検査をしてほしい」と感じられたなら、
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