この記事の目次
「そろそろ自社も、きちんとしたロゴを作るべきだろうか…」
「今のロゴ、何年も使っていて少し古く感じるな…」
会社の代表として、あるいは事業の担当者として、このように考えた経験はございませんか?
会社の「顔」となるロゴは、お客様や取引先、そして未来の仲間となるかもしれない求職者が、貴社に初めて触れる大切な接点です。だからこそ、「ただ何となく格好いい」という理由だけで作ってしまうのは、非常にもったいないことです。
実は、ロゴ作成の成否は、デザイナーに依頼する「前」の準備で9割が決まると言っても過言ではありません。
この準備を怠ってしまうと、「イメージと全く違うものが出来上がってしまった」「デザインは良いけれど、名刺に印刷したら小さすぎて何だか分からない」「結局、社員の誰もロゴに愛着が持てない」…といった、残念な結果に繋がりかねません。
ロゴデザインの依頼の前にする5つのこと
この記事では、会社の価値を最大限に引き出し、未来の事業を力強く後押しする「価値の旗(バリューフラッグ)」 となるロゴを作るために、デザイナーに依頼する前に必ず決めておくべき「5つのこと」を、分かりやすく解説します。
この5つのステップを踏むことで、ロゴ作成の失敗を未然に防ぎ、会社の揺るぎない指針となる、意味のあるロゴを手に入れることができるはずです。
1.ロゴに込めたい想い
最初にして、最も重要なステップです。
それは、『貴社の「魂」は何か?』を明確にすること。
もしロゴが単なるマークで終わってしまうとしたら、その最大の原因は、そこに「想い」が込められていないからです。私たちがブランディングを行う際には、この企業の根幹となる「想いの糸」 を見つけることから始めます
- 社会やお客様に何を提供するために存在するのか?(ミッション・使命)
- 私たちは、事業を通じてどんな未来を実現したいのか?(ビジョン・目指す未来像)
これらの問いに対する答えが、ロゴデザインの揺るぎない羅針盤となります。
例えば、私たち株式会社DIANTは、自社のミッション(使命)を「ソリューションデザインで 伝わる 広がるつながる心はずむ社会へ」と定めています。これは、単にデザイン物を作るのではなく、お客様の本質的な課題解決に貢献し、関わる人々の心を豊かにしたいという私たちの存在意義そのものです 。
そして、ビジョン(目指す未来像)として「さんかく広げてえんになる」という言葉を掲げています。これは、企業や人が持つ独自の価値(さんかく)を、私たちのデザインによって広げ、やがては協力しあう大きな円(えん・縁)を創り出したいという願いです 。
弊社のロゴマークを見てみてください。
この「弓矢」をモチーフにしたデザインは、お客様の想いをまっすぐに貫き、未来へと導くという私たちの決意を象徴しています 。また、円が一部欠けているのは、私たちだけでは円は完成せず、お客様の想いが加わって初めてひとつの成功が描かれる、という「共創」の精神を表しているのです 。
2. ロゴで「誰に」「何」を伝えたいか
想いが固まったら、次に考えるべきは「その想いを、誰に届けたいのか?」ということです。
ロゴは、不特定多数に向けたものではありません。貴社が最も大切にしたいお客様や、これから仲間になってほしい人材に向けた、いわば「ラブレター」のようなものです。誰に宛てた手紙なのかが分からなければ、心に響く言葉を選べないのと同じです。
- このロゴを、一番見てほしいのは誰ですか?(ターゲット顧客)
- その人に、自社のどんな魅力を一番伝えたいですか?(コアメッセージ)
私たちDIANTがコミュニケーションを考える際、中心に置いているのは「地域で実直に事業を営む中小企業経営者」 の方々です。
そして、その方々にお届けしたいコアメッセージは、
「貴社の中に眠る『らしさ』という名の糸口を見つけ出し、『わかりやすさ』と『デザインの力』で磨き上げ、未来に掲げる『価値の旗』へと変えるお手伝いをします。」 というものです。
このメッセージを凝縮したのが、私たちのタグライン(企業スローガン)である「Light the Value 価値をカタチに」です。お客様自身も気づいていないかもしれない「隠れた価値」に光を当て、それを明確な「カタチ」にすることをお約束する言葉です 。
3.他社にはない、自社の「らしさ」
理念を定め、届けたい相手も決まった。次は「他社ではなく、なぜ貴社が選ばれるのか?」という、独自性を掘り下げるステップです。
市場には、多くの同業他社が存在します。その中で、貴社ならではの「らしさ」や「輝き」は何でしょうか。これは、ロゴデザインにおいて他社との差別化を図り、お客様の記憶に残るための重要な要素となります。
- お客様から「ありがとう」「助かったよ」と言われるのは、どんな時ですか?
- 仕事をする上で、絶対に譲れない「こだわり」や大切にしている「価値観(バリュー)」は何ですか?
私たちDIANTがコミュニケーションを考える際、中心に置いているのは「地域で実直に事業を営む中小企業経営者」 の方々です。そして、届けたいコアメッセージは、
「貴社の中に眠る『らしさ』という名の糸口を見つけ出し、『わかりやすさ』と『デザインの力』で磨き上げ、未来に掲げる『価値の旗』へと変えるお手伝いをします。」 というものです。
このメッセージを凝縮したのが、私たちのタグライン(企業スローガン)である「Light the Value 価値をカタチに」です。お客様自身も気づいていないかもしれない「隠れた価値」に光を当て、それを明確な「カタチ」にすることをお約束する言葉です 。
4.会社としてもたれたい「印象」
「想い」「相手」「らしさ」という、ロゴの核となる中身が見えてきました。ここからは、それをどのような「見た目」に落とし込んでいくかを考えます。
よく「人は見た目が9割」と言われますが、企業やブランドも同じです。ロゴの色や形は、見る人の理屈ではなく、感情に直接訴えかけ、会社の第一印象を瞬時に形成します。
そこで、「お客様に、どんな印象を持ってもらいたいか?」を事前に定義しておくことが非常に重要になります。
- 自社を「人」に例えるなら、どんな性格や雰囲気を持っていますか?
- お客様に与えたい印象を、形容詞で5つほど書き出してみましょう。
(例:誠実、革新的、親しみやすい、高級感、温かい、プロフェッショナル、楽しそう…など)
この「与えたい印象」が、ロゴの具体的なデザイン(色、形、書体)を決める上での重要な判断基準となります。
例えば、DIANTのメインカラーである深い紺色「DIANT ネイビー」は、単に「かっこいいから」という理由で選ばれたわけではありません。この色には「深い知性、揺るぎない信頼感、専門性、そして落ち着きと品格」 を表現するという明確な意図があります。お客様に安心感を与え、私たちのプロフェッショナルな姿勢を示すための戦略的な選択なのです 。
5. ロゴを「どこで」「どう」使うか
最後のステップは、非常に実務的ですが、見落としてはならない重要な視点です。
それは、「作ったロゴを、将来どこで、どのように使うのか?」を具体的に想定すること。
せっかく素晴らしい理念を込めてロゴを作っても、実際に使いたい場面でうまく機能しなければ意味がありません。例えば、複雑で繊細なデザインのロゴは、ウェブサイト上では美しく見えても、名刺に小さく印刷した途端に線が潰れて何が描いてあるか分からなくなってしまう、といったケースは少なくありません。
ロゴを使用する可能性のある媒体を、思いつく限り全てリストアップしてみましょう。
- 印刷物 : 名刺、封筒、会社案内、パンフレット、見積書、請求書…
- ウェブ : 公式サイト、ブログ、SNS(Facebook, Instagram, Xなど)のアイコン…
- その他 : 看板、社用車、ユニフォーム、ノベルティグッズ、商品パッケージ…
リストアップすることで、様々な状況でロゴがどのように見えるかを事前にシミュレーションできます。
「白黒で印刷されることもあるだろうか?」「Tシャツに刺繍することはあるだろうか?」「ウェブサイトのヘッダーに置いた時、文字は読めるだろうか?」
プロのデザイナーは、こうしたあらゆる使用場面を想定し、ロゴの品質と視認性が保たれる
最小使用サイズ を規定したり、ロゴの独立性を保つための余白(
アイソレーション) を定めたりします。こうした細部への配慮が、10年、20年と長く愛され、あらゆる場面で輝きを放つロゴを生み出すのです。
ロゴ作りは、会社の未来を描く旅
ここまで、ロゴ作成を依頼する前に決めておくべき5つのことをお伝えしてきました。 最後にもう一度、要点を振り返ってみましょう。
想い: 会社の魂である「理念・ビジョン」は何か?
相手: 誰に、何を伝えたいのか?
らしさ: 他社にはない、独自の「強み・価値観」は何か?
印象: お客様に、どんな「イメージ」を持たれたいか?
用途: 将来、どこで、どのように使うのか?
これらの問いに一つひとつ向き合うことは、単に良いロゴを作るための作業ではありません。それは、自社の「らしさ」とは何か、自分たちはどこへ向かうのか、という事業の根幹を見つめ直し、会社の未来を描き出す旅そのものです。
「そうは言っても、これらの問いに自分たちだけで答えるのは、なかなか難しい…」
そう感じられたかもしれません。それもそのはずです。毎日懸命に事業に取り組んでいると、自社の価値を客観的に見つめ直す時間は、なかなか取れないものです。
私たち株式会社DIANTは、デザインを単なる制作物としてではなく、お客様の事業を成長させるための重要な手段と捉えています。
私たちのプロセスは、お客様との対話を通じて、事業の本質的な課題を明確にすることから始まります。 これこそが、課題解決を目的とした私たちの「ソリューションデザイン」です。
お客様の目標達成に向けて、最も信頼されるパートナーとして「二人三脚」で歩むこと。 この「伴走型支援」の姿勢を、私たちは最も大切にしています。
会社の未来を象徴する「価値の旗」としてのロゴ制作をご検討の際は、ぜひ一度お声がけください。 貴社が大切にされている価値観や事業の展望について、お聞かせいただくことから始めさせていただきます。
ご紹介したように、ロゴは単なるマークではありません。
会社の魂を宿し、社員の心を一つにし、組織を未来へと推し進める”旗印”です。
もし今、あなたの会社が組織の一体感や社員のモチベーションに課題を感じているのであれば、一度、自社の”旗印”を見つめ直してみてはいかがでしょうか。そのロゴは、社員が誇れるものになっていますか?会社の未来を、明確に指し示していますか?
そこに、組織を内側から強くする、大きなヒントが隠されているかもしれません。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。
ロゴデザイン制作にご興味がございましたら、ぜひ以下のリンクもご確認ください。