この記事の目次
貴社のホームページ、最後に更新・リニューアルしたのはいつですか?
「特に問題なく動いているし、まだ使えるから大丈夫」
「デザインが古くさい気はするけど、情報発信はできているし…」
「リニューアルって、お金も手間もかかるし、今はまだいいかな」
もし、貴社のホームページが 3年、あるいは5年以上 そのままの状態だとしたら、少し立ち止まって考えてみる必要があるかもしれません。なぜ、一般的にホームページのリニューアル目安が3~5年と言われるのでしょうか?
見た目のデザインや、アクセス数のような分かりやすい指標だけでなく、実は目に見えない部分で、様々なリスクが進行している可能性があるのです。
この記事では、私たち株式会社DIANT(茨城県古河市のWeb制作・ブランディング会社)が、【ポジショントーク一切抜き】で、ホームページリニューアルが必要となる客観的な理由と、放置した場合の具体的なリスクについて解説します。
「私たち制作会社の立場だからリニューアルをおすすめするのではありません。」この点をまず明確にお伝えしておきます。
本記事でお伝えするのは、デザインの流行り廃りの話でも、最新機能のPRでもありません。
貴社のビジネスを守り、成長させていく上で見過ごすことのできない、技術的・環境的な「事実」に基づいたお話です。
「まだ使える」という感覚に潜む落とし穴を知り、貴社のホームページの現状を客観的に見つめ直すきっかけとなれば幸いです。
見えない劣化が進行中:リニューアルが必要な「技術的」理由

システムの老朽化:ある日突然の機能停止、改修不能リスク
多くのホームページは、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム:WordPressなど)や、特定のプログラム言語、プラグイン(拡張機能)といった様々な技術要素の組み合わせで成り立っています。
これらの技術は日々進化しており、古いバージョンのものは、いずれ開発元によるサポートが終了したり、新しい環境との互換性を失ったりします。
- サポート終了のリスク: サポートが終了したシステムやプログラムは、新たなセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が見つかっても修正されません。また、サーバー環境(PHPのバージョンなど)が新しくなると、古いシステムは動作しなくなり、ホームページがある日突然表示されなくなったり、一部機能が停止したりする可能性があります。
- 互換性喪失のリスク: 新しい機能を追加したい、デザインを一部変更したいと思っても、ベースとなっているシステムが古すぎると、最新の技術やツールとの連携ができず、改修自体が不可能になるケースがあります。結果として、軽微な修正のはずが、大規模なリニューアルを余儀なくされることも。
- 拡張性の喪失: 古いシステムは、将来的な事業の変化や新しいマーケティング施策に対応するための拡張性(機能追加のしやすさ)に乏しい場合があります。ビジネスの成長に合わせてホームページを進化させることが難しくなります。
セキュリティ基準の変化:古いHPはサイバー攻撃の格好の標的
- 脆弱性を突く攻撃: システムやプラグインのサポートが終了している場合、発見された脆弱性が放置されたままになります。攻撃者はこの脆弱性を悪用し、ホームページを改ざんしたり、閲覧者にマルウェア(ウイルス)を感染させたり、顧客情報などの機密情報を盗み出したりします。
- 古い暗号化技術(SSL/TLS): ホームページとユーザー間の通信を暗号化するSSL/TLSという技術も進化しています。古いバージョンの暗号化技術には脆弱性が見つかっており、通信内容が盗聴されたり、なりすましサイトに誘導されたりするリスクがあります。主要なブラウザでは、古い暗号化方式を使っているサイトに対して警告を表示するようになっています。
- 企業の信用の失墜: セキュリティ事故が発生すると、顧客や取引先からの信用は大きく損なわれます。原因調査や復旧、損害賠償などに多大なコストと時間がかかるだけでなく、事業継続そのものが危うくなる可能性もあります。
表示速度の低下:技術進歩が生む「許容できない遅さ」
インターネット回線やデバイスの性能向上に伴い、ユーザーはWebサイトの表示速度に対して、より高い期待を持つ様になっています。数秒の表示遅延でも、ユーザーはストレスを感じ、サイトから離脱してしまう傾向が強まっています。
- ユーザー体験の悪化: 古い技術で作られたホームページは、画像の最適化が不十分だったり、プログラムの処理効率が悪かったりして、表示速度が遅くなりがちです。特にスマートフォンからのアクセスでは、その差が顕著に現れます。表示が遅いサイトは、ユーザーに「待たされている」という不快感を与え、直帰率(最初のページだけ見て離脱する割合)を高めます。
- SEO評価への悪影響: Googleをはじめとする検索エンジンは、Webサイトの表示速度を重要な評価指標の一つとしています(Core Web Vitalsなど)。表示速度の遅いサイトは、検索結果でのランキングが低下し、結果として検索エンジン経由でのアクセス数(見込み客獲得の機会)を減らしてしまう可能性があります。
- 技術の限界: 画像圧縮技術や、効率的なプログラムの読み込み方法など、表示速度を改善するための新しい技術が次々と登場しています。古いホームページの構造では、これらの最新技術の恩恵を受けることが難しい場合があります。
Web環境の激変:取り残されたホームページの行く末

デバイス多様化の波:そのHP、最新スマホでも最適表示されますか?
数年前まではパソコンからのアクセスが主流でしたが、今やスマートフォンからのアクセスが半数以上を占めるのが当たり前になりました。タブレット端末も普及し、ユーザーがホームページを閲覧するデバイスは多様化しています。
- 表示崩れ・操作性の低下: 古いホームページの中には、スマートフォン表示に対応していない(レスポンシブデザインではない)、あるいは対応が不十分なものが少なくありません。文字が小さすぎて読めない、画像が画面からはみ出す、ボタンが押しにくいといった問題は、ユーザーに大きなストレスを与え、即座の離脱につながります。
- 機会損失: スマートフォンユーザーが快適に閲覧・利用できないということは、潜在顧客の半数以上を逃しているのと同じです。特に、地域密着型のビジネスや、若年層をターゲットとするサービスの場合、スマートフォン対応の不備は致命的な機会損失となり得ます。
ブラウザの進化と互換性:気づかぬうちに「機能停止」も
Google Chrome, Safari, Firefox, Microsoft Edgeなど、私たちが日常的に利用しているWebブラウザは、セキュリティ強化や新機能追加のために、頻繁にアップデートを繰り返しています。
- 古い技術のサポート終了: ブラウザのアップデートに伴い、古いWeb技術(特定のHTMLタグやJavaScriptの書き方など)のサポートが段階的に終了していくことがあります。これにより、以前は問題なく表示・動作していたホームページの一部が、ある日突然、表示が崩れたり、特定の機能(お問い合わせフォームなど)が動かなくなったりする可能性があります。
- 表示・動作の不安定化: 特定のブラウザの最新バージョンでのみ、表示がおかしくなったり、動作が不安定になったりするケースもあります。自社では気づきにくく、ユーザーからの指摘で初めて問題が発覚することも少なくありません。
Googleのアルゴリズム変動:SEO基準から外れていませんか?
Googleなどの検索エンジンは、ユーザーにとってより価値のある情報を提供するために、検索結果のランキングを決めるアルゴリズム(計算式)を常に更新しています。その評価基準は、時代とともに変化していきます。
- 変化する評価基準: 近年、Googleはモバイルフレンドリー(スマホ対応)、Core Web Vitals(表示速度、操作性などユーザー体験に関する指標)、HTTPS(常時SSL化による通信の暗号化)などを重要な評価要素としています。これらの基準を満たしていない古いホームページは、検索結果で不利な扱いを受け、順位が低下する傾向にあります。
- サイト構造の古さ: 古い設計思想で作られたホームページは、コンテンツの階層構造が分かりにくかったり、検索エンジンが情報を収集しやすいような内部的な記述(構造化マークアップなど)が考慮されていなかったりすることが多く、SEO的に不利になる場合があります。
法規制・ガイドラインの更新:コンプライアンス違反のリスク
ホームページ運営に関わる法律やガイドラインも、社会情勢の変化に合わせて更新されています。これらに適切に対応しない場合、法的なリスクや社会的な信用の低下につながる可能性があります。
- 個人情報保護法の改正: お問い合わせフォームなどで個人情報を取得する場合、改正された個人情報保護法に準拠したプライバシーポリシーの明示や、適切な情報管理体制が求められます。古いプライバシーポリシーのままでは、法令違反となるリスクがあります。
- Webアクセシビリティ基準(WCAG): 高齢者や障がいのある方を含む、誰もがホームページの情報や機能を利用しやすくするための国際的なガイドライン(WCAG)への対応が、近年ますます重要視されています。特に公的機関や大企業では対応が義務化される流れにあり、中小企業においても社会的責任として対応が求められる場面が増えています。対応が不十分な場合、機会損失だけでなく、訴訟リスクにつながる可能性も指摘されています。
「まだ使えるから大丈夫」ではない!放置が生む深刻なコストとリスク

ここまで見てきたように、たとえ見た目には大きな問題がなくても、古いホームページには、
- セキュリティ事故(情報漏洩、改ざんなど)のリスク
- 機会損失(スマホユーザーの離脱、SEO順位低下など)のリスク
- ブランドイメージ低下(表示崩れ、古いデザインなど)のリスク
- コンプライアンス違反(法規制未対応など)のリスク
といった、様々なリスクが潜んでいます。
そして、これらのリスクを放置することは、目に見えない「放置コスト」を生み出し続けます。問題が顕在化していないだけで、水面下では損失が膨らんでいる可能性があるのです。
さらに深刻なのは、これらの問題がある日突然、顕在化するケースです。「サーバーが動かなくなった」「ハッキングされて顧客情報が流出した」「Googleから警告が来た」… その時になって慌てて対応しようとしても、応急処置的な修正には限界があり、結局は高額な費用と時間をかけて根本的な解決(=リニューアル)をせざるを得なくなります。場合によっては、その損害額や復旧コストが、計画的にリニューアルを行う費用をはるかに上回ってしまうことも少なくありません。
「現状維持」は、変化の速いWebの世界においては、実質的な「後退」であり、「相対的な価値低下」を意味します。「まだ使えるから大丈夫」という考え方は、将来の大きな損失につながる危険な落とし穴なのです。
リニューアルはコストではなく未来への投資:ビジネスを守り、成長を加速させる
ホームページのリニューアルには、確かに費用と時間がかかります。しかし、それは単なる「コスト(出費)」なのでしょうか?
これまでの解説を踏まえれば、リニューアルがもたらすメリットは明らかです(これらは客観的な事実です)。
- パフォーマンスの向上: 表示速度が改善され、ユーザー体験が向上し、離脱率が低下します。
- セキュリティの強化: 最新の技術で構築することで、サイバー攻撃のリスクを大幅に低減し、企業の信用を守ります。
- ユーザー体験(UX)の最適化: あらゆるデバイスに対応し、誰にとっても使いやすいインターフェースを提供することで、顧客満足度を高めます。
- 最新SEOへの準拠: Googleの評価基準に対応することで、検索順位の維持・向上を図り、見込み客の獲得につなげます。
- 拡張性とメンテナンス性の確保: 将来的な事業の変化や機能追加に柔軟に対応でき、日々の更新作業も効率化されます。
これらのメリットを考えれば、ホームページリニューアルは、単なる「古くなったものを新しくする」という行為ではありません。
それは、変化の激しいWeb環境に対応し、潜在的なリスクを管理し、将来のビジネス成長のための基盤を整備するための、必要不可欠な「投資」と捉えるべきです。
適切なタイミングでのリニューアルは、貴社のビジネスを守り、さらには成長を加速させるための、賢明な経営判断と言えるでしょう。
客観的な視点で現状把握を:リニューアル検討のヒント

ここまでの内容を読んで、「自社のホームページは、客観的に見てどうなのだろうか?」「もしリニューアルの必要性を感じた場合、具体的に何を考えればいいのだろう?」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
まずは、貴社ご自身でホームページの現状を客観的に把握してみることが、次のステップを考える上での大切な第一歩となります。
【自社サイト簡易チェックリスト】
□ スマートフォンで見た時に、文字や画像が極端に小さかったり、画面からはみ出したりしていないか?
□ 主要なブラウザ(Chrome, Safari, Edgeなど)で表示を確認し、崩れや動作不良がないか?
□ アドレスバーのURLは「https://」から始まっているか?(SSL化されているか)
□ サイトの表示速度が遅いと感じることはないか?(体感でもOK)
□ お問い合わせフォームなどの機能は問題なく動作しているか?
□ プライバシーポリシーは最新の法規制に対応しているか?
□ ホームページの内容を、社内で簡単に更新できる仕組みがあるか?
□ 最後に大きなリニューアルをしてから3年以上経過しているか?
(※これらの項目に複数チェックが付く場合は、専門家への相談を検討する価値があるかもしれません。)
【結論】手遅れになる前に、計画的なホームページの見直しを

最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。
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